あらすじ
近未来の世界は戦争に飲み込まれていた。その戦争は、後に単純明白な「大戦争」という名で呼ばれることになるほど生活を激変させてしまうものだった。これにより地球全人類の生活が一変した10年後、ようやく人々は復興を始める。しかし立て直しが進むにつれ、生き延びた人々の中には新たな信条が芽生え始める。
嘘をつく能力こそが「大戦争」の根本原因であったのだと考えた人類は、嘘を根絶する方法がないのであれば、少なくとも人が嘘をついているのを見抜ける方法をみつけたいと考えた。この挑戦に立ち上がったのが、テクノロジー系起業家のス・ジエ（フランチェスコ・チェン）だった。彼はナノテクノロジーを駆使し、「ガイダンス」というアプリを開発した。これを飲み込むと神経系に「インストール」され、周囲の人々の嘘を検知する能力が身につくのだ。
ガイダンスがすでに揺らいでいたふたりの関係を改善させるのに役立つと信じたハン・ミアオ（サン・ジア）とマイ・ジ・サン（ソン・チー）は、週末に田舎へ遊びに行く計画を立てる。しかし、その鮮やかなオレンジ色の錠剤を飲み込むと、ふたりは絶対的な真実がその関係に破壊的な効果を及ぼしかねないことに気づく。完全に支配される前にガイダンスを覆そうとするふたりだが、手遅れとなる前にその関係を守り切ることができるのか。
示唆に富む巧みなストーリーを展開する『ガイダンス』は、ネイサン・ソバニ監督の2022年中国SFミステリーロマンススリラー映画だ。
